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2008年10月

潰し屋 第5話 『ブドウハズレ』

 山田の表情は険しく威圧的で、僕を睨みつけているような鋭い目つきだった。遠足の前、バスに乗り込む直前に念のためにトイレに行っておく…そんな程度のかすかな尿意は、一瞬にして飛んでしまった。僕は、小便器の前でどのくらい自分が固まったままでいたのかも分からない状態で、股間にやった手で肩に置かれた山田の手をようやく振り払った。

 この男は一体、何が目的で僕に近づいてきているのだろう。昨日初めて会ったばかりだが、ひょっとしたら、かなり前から監視に近い状態で見られていたのではないだろうか。それにしても、昨日の今日でこの態度は許せない。昨日がやたら下手に出ていたものだから、今日の豹変ぶりには驚いてしまったが、こんな失礼な人間も久しぶりだ。
「一体何なんですか?人がおとなしく聞いてると思って、失礼にも程がある」
僕の声はかすかに震えていたかも知れない。自分で自分の声を聞いて、情けない気持ちにもなったが、それほど威圧感があった。しかし、黙っていることも出来なかった。よく吠える犬ほど弱い、などと言うが、それに近いものがあった。黙っていては押しつぶされそうな気持ちになる。
「あなたに、忠告しているんです。分かりませんか?昨日の話で気付いていただけたものだと思っていました。もう少し、あなたは懸命な方だと思っていた。残念でなりません。」
山田はそう言って、ようやく僕から視線をずらした。ため息をひとつ、大きくついて、続けた。
「これは、確かな情報です。あなたにはあえてお話しますが、今日は、この店には何もありません。あなたと、あなた以外の誰かが仮に勝てたとしても、それは単純に運が良かっただけの事です。…青ドンのシマにいた彼、彼だけは自力でリスクを最小限に抑えることができましたが、それもリスクを回避しただけです。青ドンのシマには上2つがそもそも存在しません。他のシマにも。簡単に言えば、今日は完全なガセです。ちなみに、夕方発表されるシークレット機種の対象は、今日はラブリージャグラーです。ここには、若干ですが設定が入ってます。」
僕がしかめっ面になったのを確認して、更に山田は続ける。
「あなたは勝てない。それは昨日お話した通りです。この世の中には、人が逆らえない流れのようなものが確実に存在して、あなたは今、この流れに完全に押し流されている。時に信じられないように物事が上手く運ぶときがあるでしょう…あれも、そうです。現に、あなたは今日、そういった逆らえない流れのようなものを既に感じていらっしゃるのではないですか…例えば、狙い台を逃したとか、ジンクス的なものとか」
僕はハッした。と同時に寒気のようなものも感じた。朝、腕時計を忘れて…狙い台を逃した。それをまるで知っているかのような発言。この男、どこまで僕を監視しているのか…
「…どうやら、当たっていたようですね。しかし、仮にそういったものが無くても、今のあなたには無理なんです。私には分かる。今のあなたには、そういった勝ちを呼び込む、もしくは勝ち運に乗れる流れにないのですから。」
宗教的な詐欺にあう人は、こういった弱み、弱さを指摘される所から始まるのだろうか。僕は山田と名乗る男に対して、一種恐怖のようなもの、怒りのようなものを感じつつ、いちいち言い当てられることに、感心し始めていた。この男、相当怪しい。しかし、言っていることに今のところ間違いは無い。
「まだ、あなたは私を信じられないでいる。もっとも、それで普通です。昨日一日、私が一方的に失礼な言葉をかけて、更に信じがたい話を持ち出したのですから。ただ、私があなたを見所があると言っているのは、普通の人なら私に殴りかかるか、無視するか、汚い言葉を浴びせてその場を立ち去るか…そういった行動に出るのですが、それがないところだ。それでいて、警戒心を消さないように努めている。話を詳しく聞いてみたいと思っているのに、詐欺のようなものを警戒して、私に心を許さないように自分に言い聞かせている。違いますか?」
信じるも何も、あの場の状況で仕方なく話を聞いただけだ。こんな話、ばかげている。からかい半分だとしても、この話を誰かにしたとして、信じる人間などいない。それどころか、詐欺にあうぞと注意されるのがオチだ。
「…ただ、その警戒心を解く努力が私には足りなかったかも知れません。そこはお詫びします。どうも、最近私はそういった努力に欠けている。いけませんね。分かっているのですが、面倒になってきているのかも知れません。その目で確かめればすぐに分かる話なのに、言葉を沢山並べることなど何の意味もありませんから。それより…」
山田はもう一度ため息をついて、そして背中をかがめて僕を覗き込むように見て、言った。
「それより、どうしたら信じてもらえるのか考えたんですが……どうでしょう、さっきお話したラブリージャグラーを打ちませんか?」
僕は色々聞きたいことが山のように頭の中で浮かんだが、そういった事をひとつずつ聞くのが面倒になった。とにかく、このトイレという閉鎖的な空間を離れて、深呼吸をしたい。空間がそうさせているのか、彼の威圧感がそうさせているのか…とにかく、圧迫感で押しつぶされそうだ。開放されたい。そういう弱さに似た気持ちが勝ってしまった。
「…それを打てば、何か分かるんですか?」
僕はそう小声で、つぶやいた。とにかく今は山田のいう事に従って、この場を脱出したほうか得策のような気がした。何か物理的、暴力的な方法で面倒を起こすことだけは避けたかった。ただでさえ通えるホールが少ない状態で、地元のホールに通いにくくなるのだけは避けたかった。
「とにかく、ラブリージャグラーのシマへ行きましょう。」
そう山田が言った瞬間、トイレのドアが開いて、店内の大きな音がトイレ内に響き渡った。
ジャージ集団のひとりが、トイレに入ってきて、僕等をチラッと横目で見ながら個室のほうへ入っていった。
「遊戯台のお呼び出しを申し上げます。スロットコーナー、青ドン535番の台で…」
店内のアナウンスが耳に入ってきたが、自動ドアが閉まって、それは途中で聞こえなくなったが、僕の取り置いている台のことに違いなかった。
「さぁ、行きましょうか」
そう言って、山田は僕を見た。その表情は、先ほどの鋭い視線とは違って、昨日見た柔和な表情に戻っていた。

 青ドンの席に戻ると、店員がリモコンでデータカウンターを操作していた。表示は「5分」と
なっていて、戻ってこなかった場合の開放までの時間を示していた。僕は店員に小さく礼をして、下皿においてあった煙草を取った。山田は、その様子を青ドンの一番端のほうから見ていた。
「この台です。この台なら、ある程度勝負になるでしょう。ただし、ジャグラーですから多少の下ぶれ…ハマリ…そういったものは覚悟してください。それに、何より設定看破に時間がかかる上、ある程度の上下までしか判断はつきませんから。そこはお許しください」
山田がラブリージャグラーの台の前で、僕に対してそう言いながら、隠すようにして手元に何かをぶつけてきた。僕が触れた手を見ると、そこには一万円札が折りたたまれて握られていた。
「とりあえず、最初のボーナスまではこれで打って下さい。これで十分足りるでしょう。…ただし、あなたは今、勝てない流れの中、それもど真ん中にいる。ひょっとしたら、300ゲーム程度ではボーナスが引けないかも知れない。そのときは、一旦これでやめて下さい。そして、次のお話をします。」
僕は、視線の先にある一万円札に手を伸ばしかけたが、それを止めた。得体の知れない人間から金を受け取ることほど、怖いものはない。
「いいですよ、自分の金で打ちますから。それより、僕が打っている間、あなたはどうしてるんですか?」
「あそこの、休憩スペースにいます。隣で一緒に打ちたいのですが…残念ながら、設定4程度ではどうにも確実性に欠けますから。それに、あそこなら様子も伺えます。」
そういって、観葉植物とソファーと攻略誌、灰皿が並んだ休憩スペースを指差した。
「とにかく、あなたが試し打ちをした分は後ほど精算いたします。それくらいの金は、我々のビジネスにとっては大したものではないのです。それよりも、とにかくあなたにこの台を打ってもらいたい。そうしないと、次の話に進めませんから。」

僕は、まず煙草に火をつけてコインサンドに千円札を入れた。カタカタカタ…とコインが落ちてくる。この店は2台間隔でコインサンドが並んでいる。最近の店では古くなってきたタイプ。受け皿に落ちたコインを手で掴みとり、自分の台の下皿に投げ入れる。コインを投入して、煙草の煙を大きく吐き出した。面倒なことになった。面倒なことになったが、もし、彼の言うとおり、この台がイベント台ならば……甘い妄想をした自分に気付いて少し嫌気がさし、そういった考えを振り払うかのように強めにレバーを叩くようにして打ち始めた。

 言わずと知れた、パチスロの王道ジャグラーシリーズ。リール左下にあるGOGO!ランプが点灯すればボーナス確定というシンプルさで初心者にも門戸を広げ、告知タイミングの豊富さや当たりやすさ、更にはどんな時間でも勝負でき、かつ出玉でもある程度の期待ができる。これにより、年齢を問わず絶大な支持を得ている。更に5号機ジャグラーの中でも、ラブリージャグラーはその秀逸なリール制御が認知されてからは、設置台数を伸ばしてきた。僕は中押しで、アバウトにバー狙い…と決めている。中、右と止めれば成立役がすぐ分かる。中を止めてバーが下段に止まる。ポンポン、と流れるようなリズムで右も止める。下段にブドウが止まれば、これでブドウのテンパイ形ができる。この形からブドウ外れでGOGO!ランプが点灯するのがラブリージャグラーでの僕の楽しみだ。中リール中段に、バーが存在感をありありと出しながら停止する、「チェリーorボーナス」の形も興奮するが、やはりジャグラーは第三ボタンを止めた瞬間の突然の驚きに、楽しみが集約されている。特にラブリージャグラーにおいては、先告知は全くいらないとさえ思う。先告知があると、せっかくのボーナス成立時に拝める数々のリーチ目が奪われる。告知系機種においては先告知を何よりも好んでいた僕が、最近ではこのラブリーで後告知にハマってしまった。中、右…右で少し溜めて左。このリズムを崩さぬように淡々と打ち続ける。アバウトにバーを狙うのは、単に正確さよりも時間効率を考えてのこと。仮にフリーで中、右と止めても同様に楽しめるが、リズムを作るためには、ある程度の目標があったほうがいい。単調になったとき、ハマった時にリズムを変えるためにも、そうしている。

 

Photo  

 そうこうしている間に、200ゲームがあっと言う間に過ぎた。早いゲームでのボーナスを期待していただけにガッカリしたが、逆に山田の言うことの信憑性が薄れるキッカケになりそうな予感もして、それは逆に嬉しいことのような気もした。

 中、右…少し溜めて左。中、右…少し溜めて左。中、右…少し溜めて左…!!出た、ブドウハズレ。ゆっくりと、ボタンを留めていた人差し指を離す。刹那、ペカっと神々しい光が目に入る。ようやく訪れた、最初のボーナス。ゲーム数は240を超えていた。チラッと休憩コーナーを横目に見ると、山田が微笑みながら、拍手をするしぐさをしてこちらを見ていた。

(第6話に続く…)

★最後までお読み頂き本当にありがとうございました!カテゴリー欄『潰し屋』で過去作をどうぞ★
★どうにも体調が悪く、更に面接等でガッカリなこともあり…更新が遅れました。★
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泣き言

何とか『潰し屋』をアップしようと思ったんですが…今週は転職活動の準備、面接等で忙しかった上に、今日面接から帰宅したら体調が思わしくないので(明日以降も面接が控えているため)、今週はお休みにします。すみません。

そのかわり…と言っては何ですが、裏ブログは充実してます(更新記事アリ)ので、良かったらぜひ一度コチラ(→『無職再生工場』)をご覧下さい。今日の面接の様子も書いてます…(泣)

社会は厳しい。

僕は甘い。

 

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ハイサイ蝶特急に期待!

久々に新機種の話題を少々。

Haisai

タイヨーから『ハイサイ蝶特急』という新機種が発表された。
(詳細はコチラ→タイヨー、純増1.9枚/GのART機を発表【P-WORLD 業界ニュース】

これは、面白いと思う。簡単に説明すると…
■ボーナスはJACボーナス(全設定共通 1/99)のみ
■JACボーナス当選時に赤7が揃い、ART「蝶特急モード」(1.9枚/G)に突入
■ART中は、赤7成立時に抽選された回数分(3回~50回)、3択子役を完全ナビ
■ART中は、1/26で赤7が揃い、ナビ回数を上乗せ可能

…となっている。ナビ終了後にJAC図柄を揃えて、ボーナス消化(純増12枚)。

2027は、最初に確定した継続率で20Gごとに抽選だが、これは上乗せが期待できる上に、上乗せのチャンスが1/26。ドキドキも持続する上、ART中の平均純増枚数も1.9枚だから出玉スピードも期待できる。サクッと打って、サクっと出して…なんて無理だろうけど、ゲーム性や確率を考えると可能な気もする。

タイヨーといえば、僕はガッチャマンを思い出す。昨年、一番稼げた機種。設定が分かりやすい上に、ARTの威力は抜群。パチスロ特有の楽しみ(出目など)が一切無かったのが惜しい。決してホールには好まれていなかったと思うが、朝イチとりあえずコイツに打診する…というルーチンが成り立っていた頃は、収支も安定していたなぁ。

タイアップをつけなかったことで、多分機体価格も抑えられている(?)気がするし、ぜひ各ホールに導入が進むことを願っている。12月中旬納品予定と、回収ムード真っ盛りの中で導入だが、これならヒキ強さんは稼げるんじゃないでしょうか?

とにかく、各メーカー苦労して開発しているんですね。最近はなんだかキャッツアイが美味しいという話をよく聞きます。肉、とか猫、とか…漢字一字で略せるのがキーポイント??(んな訳ないだろうに…)これも、蝶といえば南国ではなくこちらになるくらいヒットすることを願ってます。

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真夜中の更新、それは後悔へと続く?

深夜のブログ更新はよろしくない…真夜中にオネエチャンに送るメールや、深夜の酒場での余計な自虐ネタなどと同様、翌朝になって激しく後悔することは間違いない。

けれども、冬布団の保温力に耐え切れず足を放り出したあげく、季節はずれの蚊にハットトリックを決められてしまっては…痒みがひき、再び眠気が襲ってくるまで、しばしブログと向き合う以外に時間を潰す術がないのです。

と、いう訳で、なんてことの無い日記でも書こうかと思ったんですが…そこはやはり深夜のブログ更新。ついつい熱くなってしまうわけで、ちょっと最近思うことを書こうかと。

■5スロ・2パチ
 行ったんですよ、2度目の本格5スロ。もうガマンできずに朝11時から夕方6時まで。もちろん、最新台などあるはずも無く…でも、時間の止まった男、落人には過去の経験が活きる台ばかりな訳で。肉、男塾、猪木、ジャグ、シェイク、青ドン、赤ドン、肉と渡り歩いて…結果800枚投資の2600枚(ピッタリ!)回収でした。肉では夕方に黒7スタート(肉ボタン)で痛恨の2連止まり(最初のMTが500Gハマリというラッキーで助かったのですが)という相変わらずのダメっぷりを発揮したのに、推定設定6のシェイクでガッツリ稼いだおかげで逃げ切り成功。
 そして換金。5スロな上に7枚交換相当(28枚交換!!)だったので、プラス5200円。いや、十分楽しめたんですけどね…やはり、交換所での悲しみと言ったら…泣けてくる。で、ここで「パチスロわらしべ長者」だったら夜のジャグラー5000円勝負に挑むところでしょうけど、何を思ったか、ふと見かけた2パチの北斗へ。これが…全く回らずで3000円投資したところであっさりギブアップ。帰り道に残った2000円で新発売の低価格ビールとつまみを買って、ひとりヤケ酒でした。
 やっぱり、5スロは練習とか、演出目当てとか…何かゲームセンター的な楽しみがメインでないと厳しいのかと。それでも、移動や共有自由は当たり前だし、ゲーセンとは違って晩酌にありつけるだけマシなんでしょうけどね。2パチは、無し(苦笑)。どっちつかずでダメだなぁ。北斗のシマだけは満員でしたけど。触りたいだけなら、時間かけてでも1パチで探せばよかった。

■転職のこと(パチンコ業界を覗いてみる)
 細かい話は『無職再生工場』とかぶるので…ここではパチンコ業界のお話を。求人サイトをチェックしていると、やはりホール関係の求人は多いです。勢いのあるマ●ハンなどの大手から、10店舗未満の中小規模チェーンなども含め、やはり人材確保には苦労しているようです。
 この手の仕事は敬遠されがちなため、やはり年収例を見るとかなりの額。大手のチェーンに新卒で入社して、現在30歳くらいの方は700万以上もらっているのでは(役職にもよるでしょうけど…) これは、覚悟を決めた上でなら相当儲かるかも知れません。入社のハードルも、他企業に比べて決して高い方だとは思えませんし。
 もちろん、報酬に見合うだけの大変苦労の多い業界だとは思います。一方、大手と中小ホールでは待遇が違う。ちょっと気になって調べてみたんですが、売上高が1兆円を超えている某チェーン、実は純利益率が約1%。もちろん、新規出店や設備投資費に相当な額が消えているわけですが…人件費も大変なウエイトで。これは企業が意図的に人材確保に走っている証拠で、優秀な人材を囲い込むために必死です。
 それに比べると、売上が伸び悩む中小ホールは人件費削減が大きなテーマ。優秀な人材は欲しいけど、目先の利益も取らなくては…と苦しい状況。求人の概要を見ても、決して給与面では高待遇と言えません。今のホール状況を逆手にとって、高給よりも勤務時間の短縮や休日の充実を軸に、永くじっくり働けることを訴えるホールもチラホラありますが…どうせこの業界で働くなら、体力のあるうちは稼ぎたいところ。安定性も手伝って、人が大手企業へ流れる理屈も納得です。これでは、ますます大手チェーンの寡占状態に拍車がかかるのでは、と心配な面もあります。
 その他、この業界に関する仕事は多々あります。メーカーの営業、販社の営業、メーカーの開発職、周辺機器の営業・メンテナンス。面白そうなのは業界誌の編集や営業ですが、これはやはり案件数としては東京が多いのでしょうか?関西ではたまに見かける程度です。変わった仕事としては貯玉システムを売る会社。保障機関と連携した貯玉システム丸ごとを扱っている会社のようです。実際に見た求人では、社員数50名程度で役員数が15名以上という、何やら警察出身者の天下り先な実態が丸出しのよう(実際、警察出身者と協会について求人ページで触れている)ですが、業務内容としては面白い。今後5スロや1パチをメインで遊戯する人が増えれば、ますます貯玉の意義は高まりますからね。
 やはり、パチ・スロ好きなら一度はライター職に憧れるもんでしょうが、そういった人はごく限られた人のみで、さらにはフリーともなれば超不安定な仕事。ホールの仕事も激務と聞きますし、パチ・スロに触れながら生きるには、ユーザー(遊戯者)という立場が一番良いのかも…と改めて思う次第であります。
 え?オマエはどこかに応募したのか…って? それは内緒(謎)。少なくとも、ホール関係の仕事にだけは就かないぞ!と思っていますが、それとは関係なく、この歳での未経験と長期ブランクでは採用してもらえない…か。歳が若ければ、未経験OKな所で編集の仕事にチャレンジしたかったのですが。残念。

 

■物事との距離感…連載中の『潰し屋』について
 ご存知の方も多いと思いますが、夫婦でのパチンコ稼動日記を記している大人気ブログがあります。そのブログの管理人のご友人が亡くなられた…との事。僕も先日ブログでその記事を拝見し、とても心が痛みました。
 決して、パチンコが起因するものだとは断定できない文面な上、僕自身の自殺未遂体験から考えるに、それはキッカケの一部でしかなく、もっと深い別の部分に原因があると思われます。そこを十分に考慮した上で、それでも亡くなられたことの一因に、パチンコにまつわる生活があったと…想像できなくもありません。あくまで、想像です。
 たとえば趣味であったり、仕事であったり。家族・恋人・友人…などの人間関係もそう。物事において「距離感」というのは非常に重要で、それがギャンブルでは、距離感の置き方に失敗すると悲惨な結末を迎えることが多々見られるわけです。そしてギャンブルのそういった側面が、常に社会悪としての非難を浴びるわけです。もちろん、ギャンブルにおける勝敗は自己責任ですから、決してパチンコやパチスロ、競馬そのものを否定するには至りません。
 しかし、例えばこんにゃくゼリーの死亡事故など、ああいった「アイデア商品」が事故の要因として挙げられると、やはり存在意義や問題点を問う声も出てくるわけです。この事故を語る際に、「餅屋には何も言わないのか」(餅を詰まらせて亡くなるケースとの比較)…と言った議論があるわけですが、既に日本人に定着し、大昔から日本の食文化に欠かせない食材と、こんにゃくゼリーのようなアイデア商品を同じ土俵で語ることは、ちょっと筋が違う気もします。
 それと同じように、例えばギャンブルが元となって亡くなる方がいた場合、やはりパチンコや競馬の存在そのものを否定する意見が出るのですが、やはりこの場合もそれはちょっと違うのかな…という気がします。
 先の例で言えば、ただ単に食品の誤飲事故、そして誤飲ということの認知と予防策の周知徹底にスポットを当てるべきで、製品そのものに多少の危険性があることへの事実から、行政は責任問題をメーカーに押し付けた感がありました。僕は、商品の回収には賛成です(事故は自分で注意する事が難しい子供や老人に起きているわけですから、今後も好まれる商品として、更にはメーカーの社会的責務として回収し、改良を加えるほうがベターだと思います)。しかし、やはりちょっとした気遣いや努力で防げた事故ですから、行政側の事後対応としては拙かった気がします。
 パチンコやパチスロ、競馬などに代表されるギャンブルも、存在そのものを社会悪として排除するのではなく、そこに生きる人、そういったものとの距離感を考えることで、沢山の悲しい出来事が防げる気がします。このブログでは『潰し屋』という(稚拙ではありますが)読み物を勝手に連載していますが、僕自身の愚かな行為・体験も含め、あくまでフィクションとしてではありますが、その「距離感」を描写することで、パチンコ・パチスロが大好きな人達に(そうでない人達にも)何か伝えることができればいいな…と思っています。僕自身、直近の1~2年で感じた、形の無い何か…を残したいという想いと共に、単純に面白い読み物を書いてみたいという動機もありました。今は、この「面白い読み物にしたい」という気持ちが勝っています。転職活動と平行しているため、週1回程度しか続きがアップできない状況ですが、皆さんに楽しんで読んでもらえたらと思っています。
 最後に、文頭で挙げたお話ですが…ブログで記事を読み、私自身の体験がリンクしたこと…それを元に想像で書いています。特に該当ブログの熱心な読者さんに対して、誤解なきようお願いすると共に、亡くなられた方のご冥福をお祈り致します。

 

結局朝になってしまいました。これから、嫁様のお弁当を作って(まさに主夫!)、プランター菜園を手入れして、転職関連のサイトとメールをチェックして、ドラゴンボールを観ながら眠ります。無職な日々も、そろそろ終わりになるといいなぁ。

 

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『潰し屋』 第4話 ~開店、そして~

 「おはようございます!」「走らないようにお願いします!」午前10時。入口に並んだ店員から元気のいい挨拶と、店内を走らないようにという注意が交互に飛び交う。スロットへ向かうのは先頭の5人集団、その後ろの白シャツジーンズのプロ、そして数人の見慣れない顔に続いて僕。全員が、店員の前を通りすぎた後は小走りになりお目当ての台へなだれ込む。僕は狙い台とも言い切れないが、傾向から予想した「カド3」の台を押さえにかかる。「エヴァ、エヴァ…」僕は呪文のようにエヴァと呟きながら、エヴァンゲリオンのシマへ向かった。エヴァのシマには5人集団が全員集合していた。一番先頭に並んでいた赤いジャージの男が指示を出す。
「いつも通りカド避けて、1台ずつ間空けて座れ」
そう言うと、その赤ジャージが入口に近い方のカドから2番目の台へ座り、1台ずつ間隔を開けて座りだした。エヴァは計10台。彼らはまばらに座ることで、エヴァすべての台を監視しつつプレイができる体制をあっという間に作り上げた。

 僕はその様子を見ながら目当てのカド3に座ることを躊躇した。赤ジャージの隣だからだ。こいつは、この乗り打ち集団の中でも相当タチが悪い。足を広げて座るマナーの悪さ、レバー強打、台を叩く、他の人間などお構いなく仲間へ大声で話しかける…など。こいつの隣で1日プレイすることになったら、相当な苦痛を伴うだろう。そういう感覚を他の客に持たせることも彼らの作戦かも知れないが、だからと言って、それに屈しないでプレイするには、何らかの「保障」がいる。確実に高設定…それも5~6か、天井間近などの何らかの旨みがある状態でないと、到底ガマンできそうにない。結局、僕は絶好のチャンスだったエヴァのカド3を捨てて、青ドンへ向かった。青ドンのシマはエヴァの裏側にある。ここには白シャツジーンズのプロがいた。青ドンは計5台。同じ並びで、景品カウンターに近い奥側の方には南国娘。青ドンの背向かいにスパイダーマンが5台、同じ並びで仮面ライダーが5台。白シャツジーンズは青ドンのカド台に座り、ボロボロのノートを取り出してペラペラとめくり、何かを確認する。そして、データ表示器で昨日、一昨日の稼動データを簡単に見てから貯玉カードを挿入し、コインを借りた。そしてコインと煙草を下皿に置き、席を立った。おそらく、いつものように他のシマの見回りであろう。僕は、その様子を確認してから、青ドンの入口側から3台目…青ドンの丁度真ん中の台のデータ表示器で稼動状況を確認した。昨日、一昨日…と順にさかのぼり、5日前までのデータを見た。あくまで稼動ゲーム数とボーナス回数のみの判断だが、4日前に【稼動5800G BIG20回・REG11回】と合算値からいって設定Hとも見れるデータが残っている。その他の日は稼動が2000~3000Gで判断がつかない。しかし、少なくとも直近3日間は派手なデータも無い。そして、何より前日の最終ボーナスがREG。REG後何ゲーム回したかは分からないが、総回転数と、ボーナス履歴を確認して計算すると…恐らく100G程度は回している。天井を視野に入れるにはちょっと遠いが、最悪天井まで我慢…という目安もできる。決まった。僕はこの台に煙草を投げ入れ、1万円札を両替するために景品カウンター横の両替機へ向かった。チラ、と横目で見ると、エヴァのシマでは赤ジャージが足を投げ出して乱暴にレバーを叩いていた。

 財布には3万5千円。千円札が5枚あるが、僕は朝イチは必ず万札を崩して打つようにしている。自分の投資額を分かりやすくするためだ。この店の貯玉カードは持っているが、それは端玉を貯めているだけだ。前に1度だけ、ポイントを景品に換えたことがある。そのときは中途半端なポイント数で、中途半端な小型空気清浄機と交換してしまった。写真で見る限り、なかなか立派に見えたが…ただ、活性炭のついたフィルターで空気を吸い込んでは吐き出すだけの機械。音も静かとは言えず、使い出して3日でお蔵入りした。それでも、この手のカードは活用すればそれなりに使いでがあるだろうし、5.5枚交換とはいえ交換ギャップが発生する状況で長く打つには、やは貯玉でのプレイが理にかなっているのだろうが…僕はその日その日でホールを変えるので、大きな単位での貯玉はしない。

 とりあえず、一万円札を2枚崩す。これだけあれば、青ドンなら十分だ。仮に天井まで一直線の状況ならば、もう一度両替もあり得るだろうが、その頃には天井を抜けた後を考えて、再度各シマを見回りしなければならないだろう。僕は両替を済まし、景品カウンター奥のトイレに入った。落ち着いてプレイしたかったので、先に用を足しておこうと考えたのだ。トイレに入って、小便器の前でズボンのチャックを下ろそうとした瞬間、ポンポン…と2回ゆっくりと肩を叩かれた。振り返ると、昨日の男…そう、山田太郎がいた。
「どうして、こんな生活を続けているんですか」
そう言うと、山田は昨日のやわらかい表情とは異なった、非常に厳しい表情で僕を睨みつけた。僕は、一瞬身の危険を感じてしまうほどの彼の態度のせいで、チャックを下ろそうとした手を股間から離せないまま、小便器の前でこわばって固まってしまった。

(第5話に続く…)

★最後までお読みいただき、本当にありがとうございました。1~3話は、左のカテゴリ欄『潰し屋』からどうぞ★
★今回も、あまり話が進みませんでした…。面接などが立て込んで、イマイチ書けず…です。★
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思い出す感覚

こんにちは、落人です。

ブログパーツを変更して、少しだけイメチェンです。あなたとは、違うんだそうです(苦笑)そういえば今、サッカーのW杯予選がやってるんですけど…なんか、本当に盛り上がってないですよね。なんかもう、W杯は出場して当たり前、っていう雰囲気ですし。ちょっと前まで、出場すること自体無かったのに。それに、昔のように予選が集中開催ではなく…バラバラの日程で長期に渡るのも、盛り上がりに欠ける原因かも知れません。これはチームをつくるのが大変だと思うんですが、今の各国リーグ戦、カップ戦などの過密日程であれば仕方ないことなんでしょうね。いずれにしても、日本の勝利を祈ってますが…って

 

 

失点しちゃった!!!!!

 

…さて、気を取り直して(鬱)

いや、カウンターで失点しちゃいましたよ。あっさり。何なんでしょう。触れなきゃ良かった。やっぱ、W杯予選は厳しいですね。簡単な試合なんて全くありません。

さて、もうパチスロが打ちたくて打ちたくて、毎日ウズウズしてる状態なんですが…気になるエヴァ約束の時、全く良い話を聞きません。出目マニアからは左リールの狙いどころを奪い、演出マニアからはパチンコの焼き直しという仕上がりで総スカンを喰らうという…そんな感じですか?前作の完成度が高すぎたという事でしょうか。You Tubeなどで色々動画を見てみましたが、各所でのコメントも納得…という感じです。やはり、後継機種ってのは難しいんだなぁ…と思う今日この頃です。

さて、こんな禁断症状と闘いながら毎日何とか生きている次第ですが、って……

 

 

 

どうて~~~~ん!!!同点!!玉田~~~~~!!

 

 

…さて、落ち着いて参りましょうか(苦笑)

そう、パチスロ禁断症状と闘いながら生きている落人ですが、実はこの前、我慢できずに5スロに行きまして…(恥) ネットで調べて見ると、最近増えてますね。結局、評判の良い5スロは自宅から遠く…前から知っている5スロへ行ってみるか…と妥協。まぁ、5スロだし、ゲームセンター感覚だから、いいか…と。

とはいえ、5スロでもタダで打てる訳じゃないですからね(当たり前…)、煙草代を節約して貯めた5000円を握り締めて出陣してきました(少ない!!)。 他に用事をつくって、それと合わせて電車で行ったんですけどね。理由がないと、無駄な外出許可は下りませんから(鬱)。5000円だけだし、カード類は没収中なので、これ以上負けようがありません。ワッハッハ!

ホント、こういう事してたらダメなのは分かってんですけどね。まぁ、今日は息抜きだと割り切って5000円無くなるまで好きな台を打とうと。落人の一押しグルメスポット(??)の近くで…お店の存在は知ってたんですが、昔はホント評判の悪い店だったので(失礼!!)、かなり不安。でも、店に入って、それも解消されました。

実戦の模様はまた、後日演出写真と共に書きたいと思いますが…ペカ、ペカッ!として、ド~~ン!と花火を上げて、キュイン!とパトランプが光って、屁のツッパリはいらんですよ、とマッスルして、ボ~~~ナス確定であ~~る!とオスイチして、最後はベルハズレやらリプハズレやらの悶絶出目に酔いしれた訳です。

結局、好きな台というよりは…殆ど直感みたいな感じで打ちましたが、最後のエヴァまごで救われました。ホント、気持ちよかった。最後まで打ちたかったなぁ(夕方には帰りました…夕飯の準備があるので)。

打っている殆どの人が、遊びやら時間つぶしなので高設定くさい台も簡単に空くんですね。それが分かったのが、まずは収穫。この日打ったエヴァも空き台をごっちゃんしたんですが…中途半端に合算が良い台を拾って、良い思いをしたこと無かったんですね、エヴァで。

でも、ここは5スロ。プロがカウンターポチポチして捨てた訳じゃなく、みんな適当に楽しんでますから…程々に出たら、他の台へ移動する。だから、ある程度素直にデータを信じていい状況でした。

忘れかけていたレバー、ボタンの感触を思い出しただけでも良かったのに、おかげでわずかながらですがプラス収支。さすがに換金の際はガッカリしましたが(と、いうのも…7枚交換相当のレートだったんです。5スロで7枚交換相当…つまり、280枚で1000円です)、負けてないだけでも奇跡。この返ってきた5000円プラスアルファは、嫁様のカット代に消えましたが(苦笑)。楽しかったので、ヨシとしましょう。

それでは、今日はこのへんで…サヨナラ!

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僕だけですか?

昨日、嫁様と夕食の買い物に出かけると、地元のスーパーでこんな商品を発見。

Photo

ビッグしるこサンド!!

なんじゃ、これ。一目見た瞬間に爆笑!

ちなみにお値段は特売品コーナーにあり、税込100円と激安。おなじみのココナッツサブレ(おなじみなのか??)などに近いサイズです。メーカーは…マツナガと書いてある。

調べてみると愛知県は小牧市に本社がある松永製菓株式会社(昭和13年6月創立という老舗だった!!!)が生産している、愛知県では有名な「しるこサンド」の姉妹品らしい。ちなみに愛知県民の方はみんな知ってるんだろうか、しるこサンド?

微妙に面白かったのが、この松永製菓のHPに大阪営業所の住所があったのだが…「兵庫県神戸市北区」って!!それじゃ、神戸営業所でしょ。尼崎あたりなら、まだ大阪営業所とか言えるけど…でも、こんな会社、一杯あるよね多分。

それにしても、右上のお椀のロゴといい、ビッグとサンドに挟まれた行書体のようなフォントの「しるこ」という文字といい…素晴らしいセンス(苦笑)。もはやVOWネタに近いものを感じると同時に、これが大阪発祥でなくてよかったという妙な安堵感。やってくれる。

そういえば、愛知県民は、喫茶店でトーストにアンコをのせて食うって言うしな…。これがロングセラーでも全く不思議ではない。………ってことは、これを見て面白いって思うの、僕だけですか??

ちなみに、お味は…と報告したかったところだが、これをカゴにこっそり入れようとしたら嫁様から激しいお叱りを受け、購入を断念。「どうせ、食べきれずに残すやろ」って…松永製菓に失礼だぞ!!お詫びしろ、嫁!!

でもスーパーって、こうやって時々ネタが転がってるから面白いです。今後も、何かネタがあれば写メ撮って、載せたいと思います。

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『潰し屋』 第3話 ~ジンクス~

 僕は名刺を財布から取り出して、もう一度じっくり眺めた。そして、裏側に書かれた電話番号。090で始まる携帯電話番号だ。それにしても、昨日のあの話は一体何だったんだろう。『潰し屋』などという怪しい稼業なんて、到底信じがたい。しかし、もしこれが悪徳商法のようなものであれば、あの場で早々に話をまとめているだろうに。いや、一旦身を引いて、安心させる手なのかも知れない。とはいえ、今の僕には高額な絵や壺を買う金なんて無い。僕から金を巻き上げる気なら、それは見当違いもいいところだ。

 大体、昨日喫茶店までついていってしまったのも、止むを得ずだ。パチンコ屋の真ん前で頭を下げられたんじゃ、目立ってしょうがない。向こうのペースに逆らえなかったのは、僕が気弱だという事以上に、状況的なものが大きい。それに、あんな話を真に受けるヤツなんているのか?いや、でも電話すれば見せるとハッキリ言ったしな…冷やかしついでに、電話してみるのも面白いかも知れない。いや、電話すること自体がもう引っかかったって事なんじゃないか…………。

 考えがまとまらず、堂々巡りしている間にも、列に加わる人数はじわりじわりと増えつつあった。目の前に20人程度。後ろに10人程度。今日は機種イベント。名前は「PRIDE.4」といい、週1回、週の半ばで開催される。そのまんまの格闘技イベントをモチーフにしたロゴのポスターが入り口に掲示されている。対象機種は4つ。今日はエヴァ、青ドン、スパイダーマン、南国娘。対象4機種のうち、2機種が高設定…というもの。
「勝ち上がるのは、どの機種か…壮絶バトルが展開される!」
といった煽りがあるものの、MAX設定だとか、1/2で456…といった具体的なものではない。今までの傾向からすれば、当たりの方の機種に設定5~6が1台、あとは中間設定が半分で、残りは1。外れには見せ台に中間設定が入って、後は1。そうそう、簡単に掴めるはずはない。このラインナップだと、南国娘あたりは確定か。後は青ドンか、エヴァのどちらか。設定看破のしやすさで行けはエヴァだが…小役に踊らされる毎度の展開だけは避けたい。本来なら、こういうあやふやなイベントの場合、機種構成から言って青ドンの宵越し天井狙いに一番触手が伸びるのだが…家事が足を引っ張っているための下見不足は、収支に致命的な影響を及ぼしはじめている。更に、昨日は喫茶店で過ごした時間のせいで、夕方以降の状況すら掴んでいない。この店の詳細なデータ表示機やデータロボのおかげで、何とかしのいでいるものの、朝はさすがに選別している時間はない。

 イベント対象機種以外にシークレットとして1機種、高設定の機種があり、これは夜8時に発表される。しかしその頃には、もう雌雄は決している。これは夕方からの客を見込んだものだから、はじめから当てにするわけにはいかない。とりあえず、稼動が最優先であることには違いなく、僕は名刺を財布に戻して、こっそりと札を数えた。財布には1000円札が5枚と、1万円札が3枚。エヴァ、青ドン、南国娘…この3機種で、朝から3万抜かれたら逆転は厳しい。かえって目安になると自分に言い聞かせ、ATMへ走るのをやめた。

 それにしても、今日も相変わらずの面子が揃っている。列の1番先頭から5人目までは、学生と思わしき連れ打ち集団。そろいも揃ってジャージにサンダル。髪はきちんとセットしているか、もしくは帽子。寝坊したメンバーがいても、他のメンバーが雑誌などで「席取り」をしているので、最前列に割り込む。そして決まって座り込み、ファーストフードやコンビニで買い込んだ食べ物の包み紙を撒き散らす。待ち時間は携帯電話をいじりながらの談笑。続いて、こちらはこの店唯一と言っていい「本物」らしきプロ。ボロボロになったメモ帳に詳細なデータを書き込みながらの稼動。小役カウンターも欠かさない。朝は、狙い台へ駆け込み、その後必ず店内を2~3周。他の客が席に落ち着くまで打たない。彼があまり投資している姿を見ないが、その代わりにドル箱を積み上げている姿もあまり見ない。それでもずっと姿を見るということは、ある程度の収支が上がっていると見るべきだろう。店との共存…という意味では一番理想的な形かも知れない。服装も、高価ではないが、落ち着いた清潔な服装で指輪やアクセサリーなどの装飾品の類は一切身につけず、黒か白のシャツに綿パンかジーンズといった格好。このあたりは、好みの問題かも知れないが、僕には、彼があえて意識的に目立たないようにしているように見える。

 その後ろには常連の親子。折りたたみ椅子を必ず持参し、二人で並ぶ。母親は60歳を過ぎたあたりか…短めの髪は派手な金髪でパーマ。土地柄を象徴するかのようなアニマルプリントの服を好んで着ている。娘は40手前で、こちらも同じく金髪にパーマ。髪は長い。二人とも、運動不足か遺伝か…かなり太めだ。この後ろに、この親子と知り合いらしき常連が何人か並ぶ。この親子と常連はパチンコへ流れる。殆どが年金生活者だろうが…彼らが朝並ぶのは、殆ど儀式みたいなものだ。特別に決まった台へ流れるわけでもなく、かといってイベント台へ行くわけでもない。カド台、前日の不調台へ流れる傾向は若干あるものの、単に朝顔を合わせて、昨日の稼動について話すのが日課になっているだけ。だから、並び順でトラブルを起こす事もないし、先頭の連れ打ち集団の誰かが遅れてきて割り込んでも、怒るどころか「今日は寝坊したの?」などと談笑し始める始末だ。

 そんな感じの、いつもの風景…開店時間が迫ってきて、店員がほうきとちりとりを持って、列の周りを掃除する。ジグザグに並び、歩道へ膨らんだ列を店側へ寄せて整理し…開店時は駆け込まず、係の指示に従ってくださいと注意喚起する。これも、いつもの風景だ。注意される内容は誰も聞いていないが、決まって開店5分前に行われるので、皆が時報代わりにしている。役に立ちそうもない事でも、世の中では何らかの意味を持っているものだと、こんなことで気づく。

 ここで、僕はふと嫌な予感がした。その店員の声を聞いて、時間を確認すべく自分の腕を見た。そこで腕時計を忘れたことに気づいたのだ。最近携帯電話のせいで、腕時計を忘れることが多くなった。時間を携帯電話で確認することが多くなったからだ。それでも、それは月に1回とか、そんな程度なのだが、腕時計を忘れた日は決まって負けることが多かった。それは、サラリーマン時代にもあって、商談がまとまらなかったり、会議で槍玉に上げられる日は決まって腕時計を忘れた日だった。個人的なジンクス。理由は分からない。

 ただでさえ、弱めのイベントでやる気が失せていたのに…。しかし、ここで列を離れてしまうのは目立ってしまうし、ジグザグに並んだ列を抜けるには、何人かの前を通らなくてはいけない。僕は、携帯電話のメモ欄を見て、この店の傾向を再確認した。メモには、店名の横に「カド3」とだけ記してある。改行して、イベント名ごとの信頼度。端から3番目の台に、高設定台が入りやすい。この半年の間のイベントで得たデータだ。設定師の癖なのか…決して毎回ではないが、確率的な問題。腕時計のジンクスも気になっていた。3機種のカド3が空いてなければ、無理して打たず、一旦自宅に帰ろう…そう思いながら、半ば諦めの境地で開店を迎えようとしていた。

(第4話に続く…)

★最後までお読みいただき、本当にありがとうございました。1~2話は、左のカテゴリ欄『潰し屋』からどうぞ★
★今回は、あまり話が進みませんでした…。いや、もちろん意図的なものですが、もう少しサクサク進めんもんか…と悩んでおります。★
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金融不安…株価も、設定も下がる罠

またまたヤーマが、ヤーマらしい新機種を発表(モンキーモンキー)し、オーイズミはハネスロのニューバージョン(ハネスロナイツ)を発表しました。

オリンピアが南国育ちを5号機仕様にして復活させたのも…いや、これはどうかな(苦笑)

メーカーごとに独自色が出るのは非常にいいことだと思います。北電子を見れば明らかですよね。軸に一点のブレも無い。だから、営業面でも強気の戦略で進められます。

オーイズミの大泉副社長がこのハネスロナイツの記者発表で「今5号機市場に求められるのは、スペックカテゴリを増やすこと」と言っていました。「ぜひ他メーカーにも同様の機種を開発していただき、市場を活性化させたい」とも。

何を今更…と言いたくなる気もします。しかし(スペックカテゴリという表現が微妙ですが)、出玉性能に言及している点は、評価されてもいいかも知れません。

僕は、この発言がパチンコなどに見られるような「ミドルスペック」「甘デジタイプ」などのカテゴリ分けだけを指しているとは思いません。それは、このハネデジナイツの機械割を見れば明らか。もはや、ゲーム性うんぬんでは状況を打破できない事が分かったので、では今の規制の中で、どうやって出玉を期待させるか。そこに尽きるのでは…という事に含みを持たせた上での発言と信じています。ユーザーが求めているものは、既に分かっているのですから。

ただし、パチンコは、カテゴリ化が細分化しすぎて迷走気味ですが…。

そして…そんな事も吹っ飛ぶくらい、とんでもない株安と円高。

もう、世界大恐慌です。きっと午後からのニュースでは、大きく扱われているのかな?と思いきや、ノーベル賞とか…そんなんばっか。いや、確かに素晴らしいことなんだけど。

もう一度言いますが、世界大恐慌です。

僕の生活は、既にどん底と思っていましたが…もっと底があった( ´・ω・`)

僕のような無職人がどんな影響があるか…ってのはまぁ求人数などに反映されるわけですが、これは、実はパチンコ業界にも非常に影響がありまして…(いや、懸命な読者諸兄はもうお分かりでしょうが)とにかく、パチンコホールは資金繰りが厳しくなるでしょう。となれば、単純に日々の営業における利益率を高めるしかない訳です。そして、キャッシュを持つこと。

更に今、ホールは大型新装を終えたばかり。今年最大の入替であったはずです。つまり…入替費用の回収を急がないと、短期的な資金繰りもそうですが、この先の営業計画も立たない状況。単純に外から見ると、何もいい話が無いんですね。

さてさて、本当はウォンの暴落に絡む話なども絡めて記事を書きたかったのですが、話が複雑になって頭が混乱してきましたので、一旦やめておきます…今日は何と言っても野球でしょう。もうすぐプレイボールです!!

10.8決戦のために、今から買い物に行ってきます。テレビの前で、釘付けですね。今日だけは、無職でよかったと思えるような(落ち着いてゲームを観戦できる点)ナイスゲームを期待してます(僕がどっちのファンか…それは、また今度)。

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『潰し屋』 第2話 ~クロージング~

 パチスロ稼業…スロプロ…世の中には、こういった世界に足を踏み入れ、そして敗れ去って行った人がどのくらいいるのだろう。僕は、おそらく動機としてはありふれている上に、技術も、行動力も、そして何より覚悟の面で、そういった世界のピラミッドの中で、最下層の部類に入っていただろう。

 それでも、有り余る時間と世の中の流れが僕を助けた。ちょうど、僕がパチスロ中心の生活になりつつある頃は、内規の変更により4号機が撤去されることが決まっていた。そして新台…つまり5号機は、今までのような立ち回りが利かなくなっていた。それでも未だ主流であった4号機に客が流れている事から、ホールはある程度の利益を確保できていたし、稼動の確保と宣伝を兼ねて、5号機には高設定が入っていた。そして、5号機への先入観から、客同士の競争が少なく、時間的余裕があった僕は、朝から高設定探しに専念し、比較的安定した稼動ができていた。

 しかし、良い期間はそれほど続かなかった。出玉の面でも4号機に劣らない性能を持つ機種がデビューし、実践値が次々に攻略誌上に報告されるようになると、4号機に固執していたプロが、いよいよ5号機攻略に乗り出してきた。ゲーム性も次々に改良され、大型タイアップ機種も出るようになると、一般ユーザーにも、波の大きい4号機よりかえって好んで打つ人が出始めた。

 そういった状況になると、僕は5号機での立ち回りに苦労するようになった。朝イチにツモれない状況が増えてくる。2台、3台、4台…狙い台をハシゴする。5号機とはいえ、初期投資が若干かさむようになった。しかし、そこはサラリーマン時代に一定以上の小遣いをもたらしてくれたゾーン狙いに徹することで何とか凌いだ。変革期にあったホールの機種構成が、かえって様々なシーンに対応しやすい状況を生み出してくれていたのだ。朝は5号機ハイスペック、午後からはゾーン狙いのハイエナ。ありあまる時間をデータ収集とハイエナのための「待機時間」に充て、平日の稼動のみ、それもアルバイトを除いた時間で、サラリーマン時代の月給と比べても遜色ない程度は稼ぐことができた。また、4~5号機の混成時代に導入された新台は、今のように設定推測が難しい機種は少なかった。打ち手に左右されず、設定通りの素直な出玉だった。

 この頃から、一人で飲み歩くような日が増えだした。金銭への欲求が薄れ、これからしばらく先の稼動や収支に対して過信があった。不思議と誰かと飲む気は起きず、1日の稼動を振り返りながら、落ち着いたバーや小料理屋を渡り歩いた。年齢的にも、こういった場所に気後れせずに入れる頃合になっていた。将来への若干の不安も、自身が勤めてきた会社での日々を振り返ると「辞めてよかった」という気持ちが勝った。あの頃は、ただひたすら働いた。働いて、働いて…自分に壁を作ることをしなかった。無茶苦茶な上司の要求も、全力でこなした。

 時々、ふと仕事への集中力が切れたとき…無理矢理時間を作ってパチンコホールへ駆け込んだ。大きな音の中、目の前の機械を相手に…無心で打った。そうすると、なぜか癒された。顧客や上司、案件の事ばかり考えていた日々で、ホールでの時間は、思いっきり自分の事に対してわがままに振舞えた。結局、残務処理の時間が後ろへずれるのは承知の上で、打ち続ける日々だった。そうすることで、精神的な疲弊を解消していたのかも知れない。今は、誰かと関わることを極力避けていた。誰かと関わり、理解しあうには大変な労力がいる。それに疲れていた。傷ついたり、闘うことを避けていた。それに、ホールでの日々が作用したのか、僕には人が皆、敵に見えるような気がしていた。一日人や機械と闘って、また人と話す気は起きなかった。あるとすれば、全く関係の無い人か、利害関係がはっきりしている人…つまりは店主と客、またはそれに近いような人とだけだった。

 

――――――――――――――――――――――――――――――――――――

 ある日、僕はかなり酔って帰ってきた。その日はアルバイト先で、給料日に行う飲み会に参加した。僕は最初から依頼されたアタックリストの作成量に応じてバイト代をもらっていたので、基本的に頼まれないと仕事がない。そういった関係で、その都度手渡しでアルバイト料を受け取っていたから、その定期開催の飲み会には参加したことが無かった。そこで、久々に出勤した僕に社長が声をかけてくれた。
「ちょうど今日給料日だから、皆で飲みにいくけど、お前も来るよな?」
僕は、久々に人と飲んで、いろんな話をして、相当な量の焼酎やウイスキーを飲んだ。気分が良かった。人と話すことで、世の中とのつながりを取り戻した気がした。近頃ホールでは、すべての人間がすべて敵に見えていた。しかし、ここでは小さな会社で繋がっているみんなが、力強い団結を持ったチームに見えた。みんなが優しく、僕もその一員になれた気がした。ささくれていた気持ちが、ほぐれていくのが分かった。結局、ひとりでいる時間が増えて、孤独感に負けていただけの自分に気づいた。

 上機嫌のまま帰宅し、すぐに服を脱ぎ散らかして、風呂に飛び込んだ。気持ちいい風呂だった。お湯が体に染み入るような気がした。が、そんな気持ちは妻の一言で一瞬にして吹き飛んだ。

 「ちょっと、これどういうこと?」

と妻が声を上擦らせて風呂のドアを開けた。手には、上着に突っ込んでいたはずの、クシャクシャになった給与明細があった。僕は酔いが回っていて、いまいち状況が飲み込めなかったが、給与明細を確認したのだろう、ということだけは解った。服を乱暴に脱いだことが、災いした。

 「………風呂から上がったら話すから、ちょっと待って」

 僕がそういうと、妻は強くドアを閉めた。僕はシャワーを熱めにして、湯船の中で頭から浴びた。何と言えばいいのか…いろいろ言い訳を考えたが、酔っていたこともあって、何も頭に浮かばなかった。仕方がないので、覚悟を決めて話すことにした。脱衣所で、雑念を振り払うように、タオルで頭をガシガシガシ、と力を入れて何度も拭いた。

 風呂から上がり、リビングに行くと妻が椅子に座って、テーブルに両肘をついていた。両肘の間に、給与明細が広げられていた。そして、ドアを開けた僕に対してとても不安気な目線をぶつけてきた。ふたりともしばらく黙って、僕はすぐに座らずに冷たいお茶をコップに入れて、テーブルに近づいた。すると、妻は給与明細に視線を落としながら言った。
「この、3万円って金額は何?確か、今月は10万くらい入るって言ってたよね?」
妻は金額が少ないことに単純に驚いているのだろうか?僕は、妻の心理状態を探りかねていたが、さっき決めたとおり、覚悟を決めてある程度話そうと思っていた。金銭的に苦しい状況ならばともかく、今は何とか勝っていて余裕があった。だから、それほど責められることも無いだろう…そう、安直に考えていた。

 僕は、今の状況を…アルバイトがある日と、無い日。それぞれどのように過ごしているか例を挙げながらすべて話した。今、仕事があまり無い状態であることと、パチスロで稼いだ金額も話した。一人で飲みに出ていることは、変な誤解を与えないようにあまり話さなかった。帰りが遅い日は、バイト先の知り合いと飲んでいる、とだけ言った。妻は、話が終わるまで、すべて黙って聞いていた。僕が話し終わって、しばらくの間黙っていた。なぜか、その時間がとても長く感じ、沈黙で二人の間に何か溝のようなものを感じた。

 「それで、いいと思ってるの?」
妻は少し涙目になって、僕を直視した。少し睨んでいるような、何かを訴えるような、そんな視線だった。
「このまま、ずっとは続けないし、こんな生活が続くわけないことは解ってるよ」
「だったら、いつまで?」
「次の仕事が見つかったら…かな」
「でも、探してないでしょ?」
「うん、積極的には探してないけど。今はアルバイトがあるし」
「アルバイト、してないじゃない」

 だったら…と僕は口を開きかけて、やめた。頭に血が上っていた。全く妻の言う事に対して答えてないし、何だか自分を否定されたような気がして、そんな自分が嫌になった。
「わかった。お金、今は大丈夫なんでしょ?」
妻は何かを諦めたのか、覚悟を決めたのか…納得はしていないものの、何だかさっぱりしたような表情をして話を続けた。
「だったら、これからはちゃんと話して。バイトの日はバイト。その、パチンコ?スロット?それに行く日は、行くって言って」
「わかったよ。今まで、悪かった。」
「……ただし、条件があるんだけど」
そう言って、妻はまた真剣な目になって、僕を見た。妻がクロージングに入ったことを察して、僕は観念した。交渉材料が、全く無かった。

 

 ……結局、このときに呑まされた条件、それが家事だ。それがあるおかげで、夜にメールをチェックする時間は無くなった。家事もサボらずにやれば、本当に時間がかかる。なるべく時間で区切って、できないことは無理してしないようにしているが、それでも30以上のホールから来るメールをチェックする時間は、夜にはない。

 この日の朝も無収穫で、僕はパソコンを閉じ、携帯に入るように設定してる本命ホールからのメールを再チェックし出した。今日は、本当に使えそうなイベントが無い。月初だからある程度は仕方がないとしても、最近のイベントは本当に信頼度が落ちた。この半年、僕の収支と共に、ホールにも危機が近づいている気がした。それは、後に確信へと変わるのだが…このときは、単純な立ち回りの問題だと、思い込んでいた。

 僕は急いで着替え、慌てて家を出た。イベントはどれも似たようなもので、それならば…と自宅から一番近い店を選んだ。徒歩で5~6分。今からこれ以上遠い店へ行って、入場抽選を受けるよりも、並び順通りに入場できるその店の方が確実だと考えた。店に近づいて、並び人数を見て、うんざりした。皆、同じような考えだったのか、どうせイベントに差が無いのなら、入場順が読めるであろうこの店に集まっていたのだ。僕は、とりあえず並んだものの、一気にやる気が失われていくのが解った。ふと冷静になって、そういえば昨日の負けで、軍資金が不足しているのでは…と思いだし、財布をチェックした。黒の長財布の中には、免許証やカード類に混じって、いつもは無い大きな違和感を発する、真っ白な名刺が顔を覗かせていた。

(第3話に続く…)

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クサイものに蓋…ですか?(大都技研の出資問題)

大都技研が、Jリーグのアビスパ福岡に出資するという。ところが、これに対してJリーグ側が異論を唱えているのだ。Jリーグは、青少年の健全育成という観点から、特にユニフォームスポンサーなどで「自粛カテゴリー」を設けている。これが、大都の場合「パチンコ・パチスロ」といった部分で当てはまるというのだ。

大都は、今回7000万円(資本金と資本準備金をそれぞれ3500万円ずつ)出資した。これは、出資比率でいくと4.94%で上から数えて6番目。この4.94%という数字がミソで、出資比率が5%を上回るとJリーグ理事会の承認が必要になる。理事会での承認となると…当然、否決もありうる。議論を避けるために、この数字となったようだ。

さらに、大都はユニフォームスポンサーとして3000万円の出資を予定しているが、これに対しても、Jリーグとしては難色を示している。むしろ、こちらの方が反発は強いようだ。

アビスパ側としては、資金難で背に腹はかえられず…「遊技機メーカーであり、遊技場運営をしていないから問題ない」としてユニフォームスポンサーも承認を得たい考え。

しかし、大都技研は会社関係としてはグループではないものの、大都技研社長の親族がパチンコ店を経営をしているとして、Jリーグでは「自粛カテゴリーに当てはまる企業」だとした。

実際のところ、マルハンが大分トリニータを支援しているという実態があるため、この流れは抑えられないと思われるが、予想外にアレルギー反応が起こっている。酒造メーカーがJ2の熊本を支援しようとして問題になったことも、最近の話。

これが、セガサミーならOKなのか…?という素朴な疑問はさておき、酒造メーカーまでが「青少年の健全育成」という訳の分からない理由でダメだと言い出したら、いったいどこがスポンサーになるのか。Jリーグは、ここまで驚異的なスピードで発展してきたが、それも野球とは違い、「お手ごろ価格」でスポンサーが付きやすい環境があったからこそ。そもそも、青少年に悪影響…って。何だか、臭いモノに蓋をするって感じがするだけ。これこそ、青少年の健全育成に悪影響があるのでは?

ハイネケンって、UEFAチャンピオンズリーグのスポンサーしてましたよね?…これも、ビールメーカーじゃない?Jリーグより、チャンピオンズリーグを観てる子供の方が多かったりして…(それは無いか)。日本と外国のお酒に対する考え方の違いでしょうが…。世界最大級のサッカー組織が、こういった企業を受け付けていることに対して、Jリーグはどう答えるのでしょう。

これをみると、ナベツネがライブドアの参入(プロ野球近鉄の買収騒動)を断固として受け付けなかったことなんかを思い出します。最終的には、オリックスが引き受けましたが…楽天が参入して、球団数が減るといった事はありませんでした。そういえば、今日は清原の引退試合。相手は「ドラフトで因縁の」ソフトバンク、王監督。こちらも今シーズン限りでさよならです。時代の流れを感じます。シーズン終盤は、こういった寂しい話も多くて辛いですね。今年もあと3ヶ月です。

話がそれましたが、やはり、パチンコ・パチスロに関わる仕事、それに関連する企業が市民権を得るのは大変のようです。こういった産業の負・影の部分を見ると、確かにそれも仕方ないとも思えます。しかし、30兆円に近い巨大産業と化したパチンコ業界。もはや、レジャー産業の中核であり、これによって生活している人々を考えると、いつまでも「クサイものに蓋」の話では無いと思うのですが、いかがでしょうか…?

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